昭和女子大学附属昭和小学校
URL/ http://es.swu.ac.jp/
紹介ページ/ http://www.jyukennews.com/01s-shuto/s-shuto-046syouwajyosi.html
〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7
TEL/03-3411-5114
◇アクセス
東急田園都市線・東急世田谷線「三軒茶屋」駅下車徒歩7分
渋谷駅よりバスにて昭和女子大学前下車
学費
授業料(年): 約516,000円
入学金: 250,000円
その他: 施設設備金75,600円(年間)、
昼食時飲料代:
寄付金: なし。
建学の精神
■教育目標
昭和学園の目標は、「世の光となろう」。その学園目標に基づき、昭和小学校では「目あてをさして進む人」「まごころを尽くす人」「からだを丈夫にする人」という3つの目標を掲げています。私たちが目指すのは、全人的な教育。そこには、飾りは必要ありません。誠実な生活態度を身につけ、確かな基礎能力を定着させること。どんな困難にも負けない強さを持ち、あたたかい豊かな心を持つ人になることです。
昭和小学校を訪れたら、ぜひ子どもたちの表情をご覧下さい。声をかけてみて下さい。けじめのある応答の向こう側にある笑顔とひとみの輝きのひとつひとつが、昭和小学校そのものです。
■昭和小学校の3つの目標
○目あてをさして進む人
・正しい目あてを見つめよう
・正しい道筋を歩こう
・ひとに頼らず自分でしよう
・苦しいこともやり抜こう
○まごころを尽くす人
・どんなことでも大切にしよう
・みんな仲良く助け合おう
・いつでも約束を守ろう
・相手の人格を尊重しよう
○からだを丈夫にする人
・規律正しい時間生活しよう
・外で元気にあそぼう
・なんでも食べよう
・いろいろな運動をして、からだを鍛えよう
・富士登山マラソンを完走しよう
教育の特色
★昭和小学校の教育
■堅実な基礎能力の育成
小学校時代にもっとも大切なことは堅実な基礎能力の育成です。そのために本校では様々な工夫を取り入れています。例えば授業時数は文部科学省の指導要領より多めに設定され、さらに学級担任教師1人がすべての教科を教えるのではなく、1学年3人の学級担任が国語・算数・生活科などを相互に担当します。また、音楽・図工・理科・家庭・体育・英語などは、各専門指導者が担当し、全教科専科制に近い指導体制で1人の児童を多くの教師が多面的に見るようにしています。たとえば、1年生は10名以上の教師によるきめ細かい学習指導をし、基礎能力を徹底して定着させます。
1年生から始まる英語教育では、コミュニケーション能力の向上を重視し、理科や社会、家庭科の学習内容を盛り込むなど、新しい取り組みを実施しています。また、コンピュータ教育は学園のオープンカレッジで実施し、初級から上級まで、本校児童のための講座からコースを自由に選択して学ぶことが出来ます。もちろん、本校所有のパソコンを利用して、休み時間等に練習することも出来ます。そして、「コース別体育」は、様々なスポーツを選んで4年から6年生が学年の枠を取り払っていっしょに活動するものです。「サークル活動」は、自由参加で毎週行われ、学園祭でその成果を発表するなど、多彩な活動をしています。
■授業の特徴
“「基礎・基本」を大切にしています。”
「基礎・基本」の原点は、子どもたちがいかに学びの中で楽しさを経験するかということです。本校では知識や技術の習得だけでなく、学習を楽しむ心を養うことを大切にしています。そして、すべての教科で「学ぶことは楽しい」と思えるような工夫がされています。
国語では表現力を育てることに力を注いでいます。桜の花びら、タンポポの花や綿毛に触れて春の喜びを感じ、その気持ちをことばで表す活動をしています。
社会科では町の中に足を運び、地域社会の中でたくさんの人とふれあえる機会にしています。その中で、自分自身も社会の一員であることを実感し、社会生活の重要性を確認しています。
算数の時間には、音の速さを実際に測る活動があります。計算上の数字と実際に測ったものとの比較をします。
理科ではヤマメを卵から育て、成長したヤマメを多摩川に放流する活動や、トウモロコシや落花生の種を学級園にまき、成長の観察と同時に、実ったものの試食もします。生命への畏敬の気持ちを育て、自然環境を考える機会にしています。
図工や体育、音楽などの教科でもたくさんの工夫がされています。特に、6年間を通して実施されている英語学習では、「聞くこと」をことばの学習の基礎・基本と考え、各教科の学習内容と連携した聞く活動を通して、「英語がわかる」という実感の持てる学習をしています。NHK教育テレビで放送されている「スーパーえいごリアン」という、小学校高学年向きの英語番組は、本校の英語活動がモデルになっています。また、平成14年度(2002年度)の読売教育賞の外国語部門で最優秀賞を受賞しています。
■複数指導制と専科制
“教員全員が児童一人ひとりの成長を見守ります。”
本校では、児童一人ひとりにたくさんの教員がかかわって指導をします。担任がクラスのすべての教科を教えるのではなく、他のクラスの担任と相互に入れかわって指導します。学年には副担任の教員を配置し、複数の教員でひとつのクラスを担当しています。
また、複数指導制の一環として採用しているのが「専科制」です。社会、理科、音楽、図工、家庭、体育、英語などの教科は専門の指導教員が担当して、児童の興味や関心を広げ、個性を伸ばす学習を行っています。教科ごとの専門性を高めるために、例えば、図工では二人の教員がそれぞれの専門分野を生かし、造形と絵画の指導を分担しています。
■コース別体育
“4年生から6年生が学年の枠を越えて、一緒にスポーツを楽しみます。”
4年生から6年生は、週3時間の体育の学習のうち1時間をコース別体育として実施しています。10種類の種目から自分が希望するスポーツを選び、3学年混合で取り組みます。学年の枠を越えて一緒にふれあい、学び、楽しむことが魅力です。各コースに指導教師が付きますが、6年生のなかから選出した部長、副部長を中心に、準備からチーム分け、実技、そして片付けまで行い、自主性を重視した授業としています。
体操、陸上、野球、サッカー、卓、球バトミントン、テニス、バスケットボール、バレーボール、ドッジボール
■コンピュータ教育
“初歩から学び、各教科で実際にコンピュータを使用する活動をしています。”
4年生以上の児童は、併設のオープンカレッジの専門指導員によるコンピュータリテラシーの指導を受けます。そして、小学校に新設されたコンピュータ教室で、各教科の学習の中でその技術を使う機会を持っています。理科や社会、英語、そして総合学習での調べ学習などでは日常的にコンピュータを使用しています。
■サークル活動
“興味のあることに夢中に取り組む時間です。”
水曜日の午後、4年生以上はコース別体育の後で、サークル活動が待っています。希望制ですが4年生はほぼ全員、5・6年生も90%の児童が参加しています。サークル活動は趣味や関心のあることに夢中になれる時間で、児童はイキイキと取り組んでいます。また、その成果を学園祭や各種行事で発表する機会もあります。
理科部、吹奏楽部、合唱部、美術部、工芸部、ダンス部 、野外活動部、映像部、英語部、生け花部、料理部
■復習と創造的学習「総合学習」
公立校で行われている「総合的な学習の時間」と本校の「総合学習」とは少し趣を異にします。本校の「総合学習」は創立以来実施されている独自の学習方法で、復習と創造的学習を組み込んだものです。
新年度が始まってしばらくすると、2年生以上は「総合学習」がスタートします。まず、子どもたちが中心となって大きな研究テーマを設定し、それに沿って子供たちは、これまでに学んできたことを総動員し、資料集めや実験、調査などに取り組みます。社会で学んだ地理が役立つこともあれば、理科での化学実験がヒントになることもあります。教科書やノートからいったん離れ、テーマについて深く調査研究していく中で、これまでに学習したこと全般を応用的におさらいしていくわけです。 もちろん、問題に直面することもあります。しかし子どもたちは、教師の想像を越えた洞察力と創造力で、しっかり乗り越えてしまいます。
研究の成果は、クラスや創立者記念講堂の舞台などで発表します。舞台発表で音楽を入れたければ、自ら作詞・作曲し歌うのです。グラフや絵が必要であれば、算数や図工での勉強を活用します。これが「総合学習」の具体的な方法です。こうして、教科の垣根を越えてトータルに応用的な知識として定着させるのです。
子どもたちの研究は毎年「昭和っ子の研究」として冊子にまとめています。社会的にも高い評価を得ており、昭和62年度読売教育賞本賞の受賞をはじめ数々の表彰実績があり、外部からの見学依頼も多い取り組みです。そのほかの教育成果として、発明工夫展への出品では東京都からの学校賞や、創意工夫育成功労校として科学技術庁長官賞、文部科学賞などを受賞しています。
■読書について
国語の学習内容から読書分野を独立させ、週1時間の学習時間として特設しています。授業は、専任の教員を中心に進められ、ブックトークや紙芝居の読み聞かせなどを行い、読書の楽しさを伝えています。また、毎週木曜日の朝礼時には全校で読書を行い、子供たちは15分間集中して本を読んでいます。
図書室には約二万冊の蔵書があり、総合学習の調べものや、読書などを中心に使用しています。壁面以外の書架は、高さの低いものを設置して、低学年の子供たちがどの本にも手が届くようにしています。図書室には、朝から本を借りる子供が集まって来ます。
■富士登山マラソン
丈夫なからだづくりに役立てるため、30年以上続けています。朝礼までの時間に校庭を走り、1年間かけて本校から富士山頂上までの往復256kmの完走をめざします(1・2年生は2年間)。貼られたマラソン表に、走った距離を記入する充実感、達成感を得ながら、毎朝とても楽しそうにはしっています。
★生活指導について
■生活指導
子どもが成長していくには、毎日の生活そのものも貴重な学習機会になります。そこで本校では子どもたちが、辛い仕事も大きな仕事も、すべて経験材料として活用できるよう取り組んでいます。
たとえば毎日の清掃活動。子どもたちが清掃するのは、自分たちの教室だけではありません。1,2年生の教室やトイレ、階段や校庭、さらには花壇など学級園の手入れも自らが行います。また、給食の時間も大切な指導の時間です。ランチルームでは学年混合の会食が行われ、上級生は下級生にお箸の持ち方や盛りつけの仕方、主食・副菜の食べ進め方などをやさしく指導します。児童会活動も活発で、できるだけ多くの子どもが委員の経験をするよう配慮しています。
学校生活のあらゆるシーンで、児童の自発性や指導性、責任感などを育成していく。それが本校の生活指導です。
細心の配慮をしながらも子どもの心を信じること─。
子どもの自主性に任せること─。
子どもの心身の成長には、それが近道だったりすることもあるのです。
■宿泊研修
“校外施設を利用した宿泊研修で、自然の恵みを感じ、共同生活のルールを学びます。 ”
神奈川県の東明学林と、千葉県の望秀海浜学寮という2つの校外施設を中心に、宿泊研修を実施しています。異なる学年の子どもが寝食を共にするのが特長で、たとえば11月の田園学寮では3年生と6年生がペアを組み、6年生が3年生の世話を担当します。3年生は共同生活のルールを学び、6年生は責任感や思いやりの心を育てます。この研修では、午前中のい植物観察、竹とんぼづくりなど現地の自然を活かした学習を行い、午後はみかん狩り、お芋堀り、茶摘みなど収穫の奉仕活動を行います。
■努力証のオルゴール
“さまざまな「努力」のかたちを毎日表彰しています。 ”
いっしょうけんめいに取り組むことを大切にする教育姿勢の象徴が、努力証のオルゴールです。センターホールに置かれたオルゴールは、100年以上前にヨーロッパでつくられたものです。コインを入れると、月ごとに異なる音楽が流れます。コインは毎日各クラスで一人、何かをがんばった子どもに贈られます。誰がコインを手にするかは、みんなの推薦で決められます。もらったひとがみんなを連れてオルゴールへ向かう、本校の放課後のワンシーンです。
■学年混合の給食
下級生が上級生のテーブルマナーなどを見習う給食タイムがあります。 給食は、本校の給食室で調理する完全自校式です。また、本校にはランチルームがあり、毎日各学年から交替で3クラスが利用します。
学年混合で先生を招待し、普段の教室とは違う雰囲気で給食をいただきます。上級生は下級生へ配膳し、またお箸の持ち方、食器の扱い方、食べ方などテーブルマナーをやさしく指導します。給食の時間も大切な生活学習の場です。
昭和小学校の給食は、すべて校内の給食室で調理され、できたての味を初等部の各教室と幼稚部に届けられるように、11名が朝早くから働いています。給食室からのメッセージや、人気の給食メニューのレシピなどを紹介します。
★進路について
■昭和中学校への進学
卒業後の進路については、保護者と児童との話し合いに基づき、個別の指導を実施して、それぞれが希望した中学校に進学しています。女子の75%は併設の中学校・高等学校に進学しています。内部進学には推薦制度が用意され、学校長の推薦で進学ができます。
■外部の中学校への進学
低・中学年で基礎を学び、学習することのよろこびを獲得していますので、それを基に高学年では、自分の目的に合ったより高い学びができるよう綿密な個別指導が、放課後や長期休暇を中心に展開されます。男子は全員外部の中学校に進学します。また、外部の中学校に進学する女子も含め、学校と家庭との緻密な連携と長年の情報の蓄積から、子どもの個性に応じた進路が見いだされています。